最近、外資系高級ホテルは和風装飾を巧みに取り込んできている。その背景の一つに、当然ながら、外国人客に異国情緒を感じてもらおうという狙いがあるわけだが、逆に日本人にとっては、それで親しみを覚えたり、意外な装飾法で驚かせてもらえたりする。そして、そんな傾向が少なからず国内資本のホテルにも影響を及ぼしているような気がする。和の趣の良さを再発見させてくれたと言ったらいいだろうか。そんな思いを抱いたのは、一〇年一月に庭のホテル東京を利用したときだった。
(参考情報)
ニューセントラルホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad328995/
弘前周辺のホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/hotel/020000/LRG_020500/
大江戸温泉物語 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad319550/
このホテルは、東京グリーンホテル水道橘を全面改築して、○九年五月に開業したものである。随所に和の装いがちりばめられていて、日本人ならば、いや外国人でもきっと和んでしまいそうな佇まいである。その客室に入ったとき、ホテルブライトンシティ大阪北浜とは全く対照的なデザインなのに、やはり「ああ、いいな」という思いが湧いてきた。窓に嵌っている大きな障子が外光を和らげ、室内を柔らかな明かりで包んでいるのを見て、どことなく懐かしさを感じたほどである。都心の喧騒を忘れさせてくれる安らかさがここにある。これは後に聞いて分かったことだが、施主と設計会社とは旧知の開柄で、何度も話し合いを重ねたからこそ、完成度の高い空間になったようだ。また、私の利用した一八平方メートルの客室が幾分広めに感じたのは、客室が長方形ではなく、正方形に近い形で設計されているからだそうだ。そして、早くも、ホテルの客室を「自分の部屋」と呼ぶほどの常連客が現われたというから、その人気ぶりがうかがい知れる。翌朝は、ホテル名の通り、丁寧に作り込まれた庭を眺めながら朝食をいただいた。喧騒から遠く離れたという思いがなお一層募った。